トイレ・バス・洗面設備

ウォシュレットの交換、意外と簡単!DIYで取り付ける手順を写真で解説

こんにちは、住まいのDIYアドバイザーの設楽です。

「ウォシュレットが壊れた……すぐに業者を呼ばないといけないのかな」と焦った経験はありませんか?実は、ウォシュレットの交換はDIYで十分対応できるケースがほとんどです。私が長年、住宅設備の現場で働いていた頃、こんな場面を何度も目にしました。業者に頼んで数万円払った後に「これ、自分でもできたんじゃ……」とおっしゃるお客様の後ろ姿を。

この記事では、DIYでウォシュレットを交換するための条件の確認から、実際の作業手順、よくある失敗例まで、元設備職人の目線で丁寧に解説します。「自分でやってみたいけど不安」という方が安心して挑戦できるよう、安全への注意点も包み隠さずお伝えします。作業時間の目安は1〜2時間。正しい手順さえ押さえれば、あなたにもきっとできます。

まずはここから確認!DIYできるトイレの条件

いきなり商品を買いに行くのはちょっと待ってください。ウォシュレットの交換には、いくつかの「前提条件」があります。これを確認せずに作業を始めると、途中でどうにもならなくなることがあります。私の現場経験でも、確認不足からDIYが頓挫したケースは少なくありませんでした。まずはご自宅のトイレが以下の条件を満たしているかチェックしましょう。

コンセント(電源)はあるか

ウォシュレットは電気製品です。トイレ室内に専用のコンセントがなければ使えません。廊下から延長コードを引っ張ってくるのは絶対にNGです。結露や水滴が原因で感電・漏電・火災につながる危険があります。

すでにウォシュレットが取り付けられているトイレであれば、コンセントが必ずあるはずなので問題ありません。まったく新しくウォシュレットを後付けする場合は、コンセントの位置を確認し、なければ電気工事士に増設を依頼する必要があります(費用の目安は1〜2万円程度)。

また、アース接続ができる「アース端子付きコンセント」かどうかも重要なポイントです。TOTO公式のご購入前のチェックポイントでは、アース端子がない場合は電気工事店へ相談するよう明記されています。

便器のタイプを確認する

ウォシュレット(温水洗浄便座)を取り付けられる便器と、取り付けられない便器があります。以下の表を参考に、ご自宅のトイレのタイプを確認しましょう。

便器のタイプDIY取り付け備考
組み合わせ式(タンク+便器が別体)◎ 可能最も一般的なタイプ
隅付きタンク式△ 条件付き止水栓とタンクまでの距離が12cm以上必要
タンクレストイレ× 不可専用品が必要、便器ごと交換が基本
一体型トイレ(ウォシュレット一体形)× 不可機能部の交換は専門業者へ
海外製・特殊形状× 不可国内規格に非対応の場合がほとんど

便座サイズを確認する(レギュラー / エロンゲート)

便座には「レギュラーサイズ(小形)」と「エロンゲートサイズ(大形)」の2種類があります。見た目で分かりにくい場合は、便座取り付け穴から便器前端までの距離を測ると判断できます。目安としては、42cm以下がレギュラー、47cm以上がエロンゲートです。購入前に必ず計測しておきましょう。

止水栓の位置と状態を確認する

止水栓とは、タンク横(または壁面・床面)にある、水の供給を止めるための栓です。作業の要となる部品で、これが固着していて回せない場合、DIYは非常に難しくなります。事前にドライバーやコインで軽く回せるかどうかを確認しておくと安心です。

DIY交換の前に知っておきたいこと:寿命と交換のタイミング

そもそも「今すぐ交換すべきかどうか」も大事な判断です。ウォシュレットの寿命は、一般的に7〜10年と言われています。TOTOやLIXILなどの主要メーカーも「想定安全使用期間」を10年前後に設定しており、これを超えると突然の故障や最悪の場合、発煙・発火といった重大なトラブルにつながるリスクが高まります。

以下のような症状が出始めたら、交換の合図だと考えてください。

  • 温水が出ない、または水温が安定しない
  • ノズルが出てこない、引っ込まない
  • 便座が暖まらない(保温機能の低下)
  • 操作パネルやリモコンのボタンが反応しにくい
  • どこかから水がポタポタと漏れている
  • 本体から異臭や焦げ臭がする

特に、使用年数が7年を超えている製品で複数の症状が重なっている場合は、修理より交換を選ぶのが経済的に正解です。メーカーの補修用部品の保有期間は生産終了から概ね6年程度とされており、古い機種では「修理したくても部品がない」という状況になることもあります。

また、一般的なメーカー保証は購入から1〜2年間です。保証期間内の故障であれば必ずメーカーへ連絡しましょう。自分で交換してしまうと保証対象外になることが多いため、注意が必要です。

必要な工具と材料を揃えよう

作業を始める前に、必要な工具をすべて揃えてから臨むことが肝心です。途中で工具が足りないと、作業が止まっている間はトイレが使えなくなります。以下のリストを確認してください。

必ず用意するもの:

  • プラスドライバー(短めのもの推奨)
  • マイナスドライバー(止水栓の開閉用)
  • モンキーレンチまたはスパナ(給水管のナット締め・緩め用)
  • 雑巾・洗面器(残水の処理用)

あると便利なもの:

  • 便座締付工具(専用品。ウォシュレットに付属している場合あり)
  • 防水テープ(念のため)

なお、分岐金具・フレキシブル管(給水ホース)・パッキン類は購入したウォシュレットに付属していることがほとんどです。箱の中身を事前に確認し、何が入っていて何が入っていないかをチェックしておきましょう。

いよいよ作業開始!DIY交換の手順

ここからが本番です。作業は一度始めると、完了するまでトイレが使えなくなります。時間に余裕のある休日に行うことをおすすめします。

STEP 1:止水栓を閉める

まず最初に、必ず止水栓を閉めてください。これを忘れると、配管を外した瞬間に水が溢れ出します。

タンクの横(または床・壁面)にある止水栓を、マイナスドライバーまたはコインで時計回りに回して閉めます。閉めたらトイレを一度流し、タンク内の水が止まっていることを確認しましょう。止水栓を閉めても水が止まらない場合は、水道メーターのそばにある元栓を閉めてください。

⚠️ 設楽からひと言:止水栓は「固着」しているケースが多いです。無理に回すとナットが割れる危険があります。固い場合は潤滑剤を少量吹き付けて5分ほど待ってから試してみてください。それでも動かなければ、素直にプロへ依頼することをおすすめします。

STEP 2:古い便座・ウォシュレットを取り外す

既存のウォシュレットを取り外す手順は次のとおりです。

まず、電源プラグとアース線をコンセントから抜きます。次に、ウォシュレット本体の側面にある「取り外しボタン」を押しながら、本体を手前にスライドさせて引き抜きます。本体が外れたら、ベースプレートとゴムブッシュも取り外しましょう。

普通の便座(温水洗浄機能なし)の場合は、便器裏側のナットをモンキーレンチで緩めて取り外します。化粧カバーが付いている場合は先に外してください。

取り外した後は、便器の取り付け穴まわりの汚れを雑巾でしっかり拭き取っておきましょう。普段なかなか掃除できない場所なので、このタイミングでスッキリきれいにしておくことを強くおすすめします。

STEP 3:給水管を外して分岐金具を取り付ける

止水栓に繋がっている給水管を、モンキーレンチを使って取り外します。このとき、管の中に残っていた水がこぼれることがあるので、あらかじめ床に雑巾を敷いておきましょう。

給水管が外れたら、ウォシュレットに付属している分岐金具を止水栓の上部に取り付けます。取り付け順序は「止水栓→パッキン→分岐金具」です。パッキンは必ず新しいものを使用してください。

分岐金具を取り付けたら、上側の接続口にフレキシブル管(タンクへの給水管)を接続します。このとき、ナット部分にパッキンが正しくセットされているかを確認し、傾かないようにまっすぐ取り付けてください。傾いた状態だと止水不良(水漏れ)の原因になります。

⚠️ 設楽からひと言:ナットを閉め過ぎるのも、緩すぎるのもNGです。手で軽く締めてから工具で「もう1/4回転」が締め付けのコツです。プラスチック製の部品は特にネジ山を潰しやすいので、ゆっくり丁寧に締めましょう。

STEP 4:ベースプレートを便器に取り付ける

新しいウォシュレットに付属のゴムブッシュを、便器の取り付け穴に差し込みます。ゴムブッシュの表面を水で少し濡らしておくと差し込みやすくなります。

次に、ベースプレートをゴムブッシュの上にセットし、付属のネジでしっかり固定します。必ず手動のプラスドライバーで作業してください。電動ドライバーを使うと、プラスチック製の便器に亀裂が入る恐れがあります。ネジ山を潰さないよう、力加減に注意しながら固定しましょう。

STEP 5:ウォシュレット本体をセットする

ベースプレートが固定できたら、ウォシュレット本体をスライドさせながら差し込みます。「カチッ」という音がするまでしっかり押し込んでください。この音がしない場合は、ベースプレートの位置を調整してからやり直しましょう。

取り付け後、本体を手前に引っ張ってみて、外れないかどうかを確認します。

STEP 6:給水ホースを接続する

ウォシュレット本体の給水口に、付属の給水ホースを接続します。次に、そのホースのもう一方を分岐金具の下向きの接続口に繋ぎます。

ホースの取り付けは、ナット部分を指でしっかり締めてから工具で増し締めするのが基本です。ホースを極端に曲げたり、つぶしたりしないよう注意してください。

STEP 7:止水栓を開けて水漏れ確認・試運転

すべての接続が完了したら、いよいよ止水栓をゆっくり開けます。一気に全開にせず、少しずつ開けながら配管の各接続部分を確認していきましょう。

水漏れの確認方法として、目視だけでなく乾いたトイレットペーパーで各接続部分をそっと押し当てる方法をおすすめします。ペーパーが濡れれば微量の漏れがあるサインです。

水漏れがないことが確認できたら、電源プラグとアース線を接続して電源を入れ、試運転を行います。ビデ・おしり洗浄・温水・便座暖房など、各機能が正常に動作するか確認してください。

これだけは守れ!DIY中の注意点とよくある失敗

長年現場で仕事をしてきた経験から、DIYでよくある失敗パターンをまとめました。これを読んでおくだけで、多くのトラブルを防ぐことができます。

  • 止水栓を閉め忘れたまま作業を始め、水が溢れる
  • ナットやネジを力任せに締めすぎて、ネジ山を潰す、または便器を割る
  • パッキンのセットを忘れて、水漏れが発生する
  • ベースプレートの向きを間違えて取り付ける
  • 分岐金具を傾いた状態で固定し、止水不良を起こす
  • 電動ドライバーを使ってプラスチック部品を破損させる
  • 延長コードを使って電源を確保し、漏電リスクを生む

もし作業中に「なんかおかしいぞ」と感じた瞬間は、無理して進めずに一度止水栓を閉めて状況を確認してください。「ここまでやったから続けなきゃ」という焦りが最大の敵です。

DIYと業者依頼、費用を比較してみよう

「結局、自分でやるのと業者に頼むのはどっちがお得なのか」という疑問にお答えします。

項目DIY業者依頼
本体代金定価(約1〜10万円)定価〜(仕入れ値で安くなる場合あり)
工具代(初回のみ)約2,000〜5,000円不要
工事費0円約7,000〜30,000円
作業時間1〜2時間(自分の時間)30分〜1時間(待っているだけ)
メーカー保証対象外になる場合あり対象
失敗リスクあり(自己責任)低い(業者保証あり)

単純な費用の差は、おおむね7,000〜30,000円ほどです。すでに工具を持っている方、DIYの経験がある方にとっては、大きな節約になります。一方で、「失敗したときの追加費用」まで含めると、経験のない方が無理をするのはリスクが高いとも言えます。

ご自身のDIYスキルと照らし合わせて、冷静に判断することが大切です。

プロに任せた方がいいケース

安全を最優先に考えるなら、以下のようなケースではDIYを諦めてプロに依頼することをおすすめします。

  • トイレ室内にコンセント・アース端子がない(電気工事が必要)
  • 止水栓が固着していて回せない
  • 築30年以上の住宅で配管の状態が不明
  • タンクレスや一体型トイレへの交換が必要
  • 隅付きタンク式で、止水栓からタンクまでの距離が12cm未満
  • 作業開始後に予想外のトラブルが発生した
  • 賃貸物件で大家・管理会社の許可が必要な場合

「できない」を正しく判断することも、DIYにおける大切なスキルのひとつです。迷ったら、まず業者に無料見積もりを依頼して状況を確認してもらうのも一つの方法です。

まとめ

ウォシュレットのDIY交換は、条件さえ揃っていれば十分に自分で対応できる作業です。ポイントをまとめます。

  • 交換の目安は使用開始から7〜10年、または複数の不具合が出始めたとき
  • 作業前に「コンセントの有無・便器のタイプ・便座サイズ・止水栓の状態」を必ず確認する
  • 作業中は止水栓を必ず閉めること、力任せにしないことが大原則
  • 手順はSTEP1〜7を順番どおりに実行し、各接続部分の水漏れを丁寧に確認する
  • 延長コードの使用、電動ドライバーの乱用は絶対にNG
  • 少しでも「無理だ」と感じたら、迷わずプロへ依頼する

工具を揃えてしまえば、次回からはさらに手軽に交換できます。自分の手で住まいを整えた達成感は、何物にも代えがたいものです。「できた!」という経験が、住まいへの愛着をさらに深めてくれるはずです。さあ、ぜひ挑戦してみてください!

こんにちは!住まいのDIYアドバイザーの設楽です。「給湯器の調子が悪い…」「キッチンの蛇口から水がポタポタ…」 そんな時、すぐに業者を呼んでいませんか?もちろん、それも一つの手です。でも、その作業、もしかしたらあなたの手で、もっと安く、そして楽しく解決できるかもしれません。このブログは、そんなあなたの「自分でやってみたい」という気持ちを、プロの知識と経験で全力でサポートするための場所です。安全のためのルールさえしっかり守れば、DIYは最高の節約になり、あなたの住まいをもっと好きになるきっかけになります。さあ、工具を手に取って。あなたの家の「できた!」を、一緒に増やしていきましょう。